2030年までに17の目標達成を目指して「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」、いろいろな企業で取組がされていますね。
私の担当先でもSDGs推進室を設置されている企業さん、たくさんあります。
でも、具体的に「営業ツールとしてのSDGsってどうすればいいんだろう?」
と、模索していたのですが、つい最近、「あっこれだ!」という事例がありました。
とある食品製造会社さんと、とある理由でロットアウトした個包装の食品廃棄の打合せをしていた時の事です。規模は約100トン、決まれば大型案件です。
先方のご担当者は産廃管理と社内のSDGsを推進する仕事を兼ねている、環境部門の方でした。打合せでも雑談の範囲で「SDGs促進って具体的にどうすればいいんだろうね?」
なんて話もあり、SDGsの割と漠然とした17の目標を実際の企業活動に落とし込む事は
みなさん悩まれてます。
このケース、普段であれば自社で個包装の食品廃棄物を焼却処分して、「廃熱発電でサーマルリサイクルしましょう!」というのが通常です。
今回、視点を変えて提案したプランは、提携先の障がい者施設(授産施設)で、1個1個
包装を剥き、豚のエサとしてリサイクルするという提案です。もちろん、提携先は産廃処分許可を取得している施設です。
1個10gとかの個包装ですから、人手で剝いていくのはそれなりの費用、日数はかかります。
提案の切り口としては、下記内容です。
・目標No.7) エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
→ 燃料を消費して焼却するより、手作業のリサイクルを
・目標No.10)人や国の不平等をなくそう
→障がい者にも雇用の機会を
・目標No.12)つくる責任、つかう責任
→単純に廃棄ではなく家畜飼料としてリサイクル
この提案をしたところ、SDGs推進室長・工場長に再度プレゼンする機会を頂き、無事
ご採用頂きました。
徐々にではありますが、金額以外の判断基準としてのSDGsって社会に浸透しつつある
と実感した1例です。
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