みなさん、排出するCO2と吸収するCO2の量がバランスする状態≒カーボンニュートラルである事をこれまで過去記事で取り上げて来ましたが、では具体的な取組・既存技術とは何があるのでしょうか?
今回紹介させて頂くのは、再生可能エネルギーであるメガソーラーの海上風力発電版です。
経産省:洋上風力政策について
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/sanyo/dai62/shiryou4-1.pdf
海外での風力発電設備のコストダウンにより、平成31年3月設立の海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(略:再エネ海域利用法)により、漁業・海運業等に影響がない点に適合した洋上で、風力発電装置を民間企業が最大30年占用できるというものです。
2021年時点で、既に長崎県沖1件、秋田県沖2件、千葉県沖1件の計4件の事業者選定済みで、候補地は全国24ヶ所に及びます。
特に、四方を海に囲われている海洋国家日本としては、陸地の外の海域を利用できるのがこのプロジェクトの魅力です。2021年12月に、秋田県沖の海域と千葉県銚子市沖の海域で、洋上風力発電の公募実施された結果、三菱商事を中心とする事業体が3海域で全勝しました。
では、ここでクイズです。日本政府は売電入札価格を上限29円kwhと設定しましたが、実際に落札された金額はいからでしょうか?
① 28.5円/kWh
② 20円/kWh
③ 11.99円/kWh
どうでしょうか?今までにない発電システムの売電入札ですから、きっと思い切ったリスクは起こせないですよね。きっと20円/kWhくらいが無難じゃないですか?
正解は・・・‼
③ 11.99~16.49 円
と政府が設定した上限価格大きく下回った結果で落札されました。巨大資本は将来の養生風力事業の先行者利益を大きく見込んでいます。
政府は洋上風力発電事業の本格導入は2028年~2030年を予定しており、風力発電が盛んな欧州の発電コスト10円未満/kWhに迫る水準の8~9円/kWhを2030~2035年までに目標としています。
発電量の目標として、2030年までに10 GW、2040年までに浮体式も含む30 GW~45 GWの洋上風力発電を導入するという数値目標が掲げられ、国内調達比率を2040年までに60%にすることが目標とされました。これ、大げさな数字だと思いますよね。
ところがです、Global Wind Energy Council(世界風力会議=GWEC、本部ブリュッセル) は2021年10月7~8日に北九州市で開催された「世界洋上風力サミット」で、「日本の洋上風力発電の導入可能量は、日本の全電力需要量の8倍になる」との試算結果を発表しているんです。
2022年7月には、秋田県の洋上で国内初となる商業用大型洋上風力発電施設の建設が開始され、2023年内には国内で初めての大型洋上風力発電の商業運転が始まる予定です。この『プロジェクトX』感、ワクワクしますよね。
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