みなさん、大好き、産廃クイズ(シリーズ企画)です。
第25問目の『コンクリートとカーボンニュートラル』編です。排出するCO2と吸収するCO2の量がバランスする状態≒カーボンニュートラルである事をこれまで過去記事で取り上げて来ましたが、では具体的な取組・既存技術とは何があるのでしょうか?
今回は、コンクリ・セメント業界についてご紹介いたします。
経産省:コンクリート・セメントのカーボンニュートラルに向けた国内外の動向等について
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/green_innovation/energy_structure/pdf/011_04_00.pdf
経産省:「CO₂を用いたコンクリート等製造技術開発」プロジェクトに関する研究開発・社会実装計画(概要)
https://www.meti.go.jp/press/2021/10/20211015005/20211015005-1.pdf
コンクリ・セメント業界では下水汚泥や災害廃棄物のリサイクルを担い、社会インフラを環境面からも支えている存在です。日本の製造業でのCO2発生量は約35%、そのうちコンクリ・セメント製造業を含む、窯業・土石製品製造業が17.4%がを占めますので、CO2排出の割合はかなり大きいと言わざるを得ません。セメントの主原料である石灰石(CaCO₃)は、脱炭酸反応により、 CO₂が必然的に発生しますが、石灰石由来のCO₂を全量近く回収するCO₂回収型セメント製造プロセスを開発した事で、回収したCO₂を炭酸塩として活用する技術開発も併せて行う事が可能となりました。これにより、プレヒーター内で発生するCO2の80%以上を回収可能となりました。CO2回収型のコンクリ約30円/Kgに対し従来のコンクリには価格差がありますが、普及のため、コスト削減、補助金等により既存品と同等のコストで普及させる計画があります。
さて、それではクイズです。CO2回収型のコンクリ約30円/Kgに対して、従来型の生コンクリートの原料費は何分の1でしょうか?
① 1/2
② 1/4
③ 1/10
正解は・・・‼
②1/4(約8円)でした‼
新しい技術にはお金がかかりますね‼
ちなみにこれに係る国費負担額は、
コンクリート開発分野 上限359.4億円
セメント開発分野 上限208.4億円
となっております。現状に対して確実に成果の出る技術選択肢は少ないので、まあ、やむを得ない数値でしょう。人口あたり470円/人のコスト、何とか節約で世帯収入は我慢してください。そういう意味では今からメガソーラー事業に乗り出すのも副業収入を増やし、クリーンエネルギーを増加させる点で一石二鳥かもしれませんね。
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