みなさん、恒例となった『環境問題オススメ本』シリーズ第4回を発信します‼
本シリーズでは私が今まで影響を受けた環境問題を題材にした書籍を紹介して行きます。
第4回は『ごみから考えるSDGs 未来を変える多ために、何ができる?』監修:織 朱實 (日本 2020年刊行)です。
前回まで紹介した書籍は高校生以上向けですが、こちらは小学生向けです。
漢字にはフリガナがふってあるので低学年でも十分に読めます。
大人の認識でもSDGs=社会的問題、ごみ問題=環境問題で、社会問題の一部としての環境問題の認識はあるものの、直接的関係性を認識している方は少数派ではないでしょうか?
本書籍はまず、SDGsの概念の説明から入ります。そして、持続可能性という切り口の中で環境問題へ導入していく論法なのですが、小学生向けと思えないほど環境問題の闇に切り込んでいます。SDGs上、説明のしやすい海洋プラスチック問題のレベルをはるかに超えて行きます。
・1900年 人口16億人→2050年 人口97億人(人口問題)
・現在世界の8億人が生活費90セント/日の貧困問題と、ゴミの拾い物で暮す子供たち
・廃棄物を扱うには自治体の長の許可が必要
・『おから事件』、『豊島事件』などの日本史上の廃棄物処理法違反事例
・有価物・無価物の隙間をついたバーゼル条約問題
そして、壮大に展開されたゴミ問題解決の着地点としては、見事に小学生の日常生活の中で各自が出来る事をしましょう‼といったところに落とし込みます。
・ごみを減らす。(食べ残さない、最後まで使い切る、ごみ分別の徹底)
・各自所有ではなく、シェア&レンタルの促進
・リユース促進
・レジ袋をもらわない
購読層に対してかなり高めのボールを投げつけ、実現可能な目標を提示する。見事な理論展開です。
試しに、小学1年生の私の娘に読ませたところ、それなりに内容を理解できました。
小学生の社会・環境問題の入門書として、ぜひご一読ください。
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