みなさん大好き、産廃クイズ（シリーズ企画）の第20問『産廃種類と性質』の解説編です。
本編の実例で出した産廃種類とその性質の関係性を老婆心ながら要約するとこうなります。
(1) 積替え、保管を除く。
・水銀使用製品産業廃棄物も扱える物（全体に及ぶ）
・水銀含有ばいじん等を扱える物（下段のみ及ぶ）
燃え殻、汚泥、廃酸、鉱さい、ダスト類・水銀含有ばいじん等を扱えないもの（下段のみ及ぶ）
紙くず、木くず、繊維くず、動植物性ざんさ、ゴムくず、がれき類・石綿含有産業廃棄物も扱える物（下段のみ及ぶ）
がれき類
(2) 積替え、保管を含む
・水銀使用製品産業廃棄物を扱える物（全体に及ぶ）
・自動車等破砕物を扱えないもの（下段のみ及ぶ）
(a)廃プラスチック類、金属くず、ガラス陶磁器くず・石綿含有産業廃棄物も扱える物（下段のみ及ぶ）
(b)廃プラスチック類、ガラス陶磁器くず・石綿含有産業廃棄物を扱えない物（下段のみ及ぶ）
(c)廃油、金属くず
正解の中で、
１） 昔の自動車のヘッドライトで、ヒビが入った物。
→ヒビくらいでは自動車等破砕物に該当しないので（a）に該当します。
２） 加熱機器に使用されたアスベストを含むゴム製パッキン。
→これは合成ゴムは廃プラスチック類に該当するため（b）に該当します。
不正解の
②昔、理科事件でアルコールランプでビーカーを炙るのに使用した石綿金網。
ですが、まず下記ご参照ください。
愛媛県庁：石綿についてのQ&A
『Q2 小中学校の理科の実験に使用していた石綿金網の処理はどうすればいいでしょうか。』
石綿金網にはアスベストが含まれていますが、破砕等を行わない限り飛散性のない製品であり、こうした非飛散性アスベストについては、通常の産業廃棄物として処理することが可能であり、石綿金網は「ガラス陶磁器くず」、「金属くず」の混合産業廃棄物として、産業廃棄物として許可業者に処理を委託してください。
つまり、積替保管できる石綿含有産業廃棄物の性質の中に、「ガラス・陶磁器くず」、「金属くず」の両方を含んでいる必要があります。しかし、本問題で「金属くず」に対して性質を含まないので、取り扱えないという結論となります。
いかがでしょうか？これだけ説明に文字数を要する文章を何とエクセレントで端的にまとめる行政官様の文章力、素晴らしいと思いませんか？
理解しやすいとか、そんな低次元の事は行政官様には関係ないのです。ここまで無駄なく削ぎ落された論理的文章を理解できない庶民が悪い‼それが行政官様の崇め奉る廃棄物処理法です。
不正解の方々、今回もペナルティは『1年以下の懲役または100万円以下の罰金』です。
みなさん、産廃のプロにまた一歩近づきましたね！
それではまた次回をこうご期待‼
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