みなさん大好き、産廃クイズ(シリーズ企画)の第16問は『感染性廃棄物』です。
まずは環境省の行政官様の感染性廃棄物の定義とは、『感染性廃棄物とは、医療関係機関等から生じ、人が感染し、若しくは感染するおそれのある病原体(感染性病原体)が含まれ、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物を言い、廃棄物処理法施行令第1条第1項第8号に定める感染性一般廃棄物と、同法施行令第2条の4第1項第4号に定める感染性産業廃棄物を指す。』とされています。
相変わらず無駄の無いエクセレントな文章ですが、老婆心ながら要約させて頂くと、『医療機関から発生する血液等の体液が付着した廃棄物』の事です。
例えば、病院の注射器、血の付いたガーゼ、新型コロナワクチンの高原検査で鼻に突っ込んだ綿棒などですね。例えば、保健所などではエイズ検査もしますので、検査に使用したキットなどもこれに該当します。
そういった廃棄物を注射針が貫通しないくらい丈夫なプラスチック製で、一度フタを閉めたらもう2度とフタが開かない専用容器を2次感染予防策として使用して回収します。そして、フタを開ける事なく容器ごと焼却処分します。
私の勤務先はこの感染性廃棄物も取り扱う産廃リサイクル屋です。
さて、みなさん下記のうち、2次感染リスクの高い廃棄物はどちらでしょうか?
① エイズ検査で使用した検査キットが入った感染性廃棄物容器
② 新型コロナワクチン検査で使用した検査キットが入った感染性容器
いかがでしょうか?エイズと新型コロナ、どちらのリスクが高いでしょうか?
と聞けば、当然エイズと答えますよね?
みなさん、考えはまとまりましたか?
正解は・・・‼
『どちらもリスクは同じ』でした。
理由は、それらを安全に取り扱うため、丈夫で密閉性が高いという基準を満たした容器が感染性廃棄物専用容器だからです。
ところが、コロナ禍初期、エイズ検査キットを扱う保健所の感染性廃棄物を日常取り扱う弊社スタッフから、新型コロナ関連の感染性廃棄物の受入れに必死の抵抗をされたんですよね。まあ、風評被害です。当時の産廃リサイクル業界の状況は過去記事をご覧ください。
通常の感染性廃棄物を取り扱う私の勤務先でもそうなんですから、新型コロナ感染者が出た大学の教育実習生が受入れ拒否されたなんて今から考えるとバカバカしい過剰反応も、当時の状況ではもっともだと思います。そして、当社でも普通に新型コロナ関係の感染性廃棄物の受入れが通常化した現在、ようやくWITHコロナ時代が来たんだなと感じます。
さて、回答を間違えたみなさん、コロナ禍初期、産廃リサイクルのプロの私たちでも正しい判断が出来なかったので、みなさんにもペナルティはありません。
みなさん、また一歩、産廃のプロに近づきましたね。
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