みなさん、営業マンっていうと文系のイメージが強くないですか?
実際に確かに文系の営業マンの割合はかなり多いです。
ただ、私、工学部出身の理系の営業マンです。産廃リサイクル業は法律がんじがらめになりますので、提案できる内容は割とワンパターンになりがちです。文系営業の特徴って、ノリと根性でコミュニケーション力でがんじがらめにして、売りやすいものを売るのが得意という印象です。
理系営業の場合だと、破綻の無い論理構成力で勝負をかけます。クライアントの抱える問題点を聞き出し、針の糸を通すようなピンポイントな提案がクライアントの心に刺さる事に快感を覚えます。特に問題解決するにあたり、問題の核心となる課題の分析、課題の切り分け、パターン別の解決案の展開など論理的思考の部分が強い部分だと思います。
そして、意外に感じるのは、文系の極みである法律の分野で、廃棄物処理法に関する難解な文章、一般的な文系の方よりも、理系の方の方が読み解くのが得意です。
法律を背景にした難解なお役所文書、実はテンプレートを元にして論理的に組み立てられているからです。理系でも文系でも、行きつくところは論理的思考力をいかに高めるかという部分だと思います。
この問題について、興味深い書籍がありますので、紹介させていただきます。
『AI VS.教科書が読めない子どもたち』(著:新井紀子 2018年刊行)
人工知能『東ロボくん』は東大合格を目指す人工知能学習の研究プログラムです。2013年に初めて全国センター模試に挑戦して以来、2016年には偏差値57.1をクリアし、MARCH(明治、青山学院等有名私学)に合格できる成績を叩きだしました。
この研究の中で、最近の学生の問題を解くプロセスを研究する過程で、衝撃の事実が発見されます。
それは、①ドモルガンの法則、②2つの集合の和集合といった、集合論「属するか属さないかが明確に判別できるものの集まりをパターン別に正しく判断できるか?」が非常に弱いという点です。本書籍の『教科書が読めない子どもたち』とはこの点を指摘します。
これ、私も社内の若手を話をしていて強く感じるのですが、問題の切り分けが苦手な子たちが多いんです。理系だとこの点がそれなりに鍛えられますので、上記の特徴はこの能力によるものだと思います。
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