『クリーンエネルギー』=『温暖化対策』?

産廃営業

みなさん、『クリーンエネルギー』=『温暖化対策』を信じていますか?
ここに来て、新しい概念『カーボンニュートラル』が提唱されています。

環境省:カーボンニュートラルとは
https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/

世界的な定義として、『温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること』となっております。

ここで、絶妙に微妙な対策が国内では進んでいます。それは『木質バイオマス発電』です。
『木質』『バイオマス』『発電』の組合せ、いかにもエコロジーな用語3連発です。
だがしかし・・・。その内容は『木くずを燃やして発電する』というものです。
ん・・・。それって、『CO₂を吸収してくれる樹木から焼却発電でバンバンにCO₂を排出する事を意味するんじゃないですか?』と一般のみなさんなら思いますよね。

そこには環境マニアが組み立てた屁理屈の裏付けが存在します。
樹木は成長する過程では確かにCO₂を吸収しますが、成木に成長し終わると、枯葉を落としてそれが発酵し、温暖化ガスであるメタンガスを発生させ、吸収するCO₂と発生するメタンガスの温暖化パワーが±ゼロになるというものです。

そのため、『木材として成長させるために間引きした間伐材、木製品の役目を終えた木くずを焼却発電に回す事は、育林を並行する事でカーボンニュートラルである』という方向で環境省は木質バイオマス発電施設建設に積極的に補助金をつけて来ました。
私の地元、東海地区でも田原市に現在、木質バイオマス発電設備が3プロジェクト並行して動いています。

日経BP:JFEエンジ、田原市の木質バイオマス発電のEPC受注
https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/news/00001/02207/?ST=msb

みなさん、何かモヤモヤしませんか?
そのモヤモヤにEUが激しく突っ込みを入れます。下記サイトの下から4項目目『・二酸化炭素の回収と貯留などの一定条件を満たさない、発電設備における木質バイオマスからの電力を支援しない。さらに、一次バイオマス(森林から直接伐採された健康な木の幹や根に相当)のエネルギー利用の段階的廃止と使用量の上限を設定する。』をご覧ください。まあ、タイトルだけで内容は把握できますが・・・。


 Bright Innovation Co.,Ltd. : 欧州再生可能エネルギー指令改正のポイント
https://brightinnovation.jp/carbon/information/%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E5%86%8D%E7%94%9F%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E6%8C%87%E4%BB%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AE%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88/

まあ、ご説ごもっともですよね。
CO₂を出さない事が正義なら、原発も正義だし、運転中のCO₂を出さない電気自動車が正義であれば、その電源の発電構成をどうすれば良いのか?太陽光発電は夜中使えないが、その間、風力・水力発電のみで運営する事は可能なのか?環境問題を重視する方は、クリーンエネルギーのみに頼った場合、不安定な電力供給状況に文句を本当に言わないのか?

そして、もともこもない話しですが、クリーン電力購入している方、送電網は1系統なのに、本当にあなたの家庭にはクリーンな電力のみが供給されているのか?結局、そのただ1つの送電網には火力・原子力等のクリーン電力派が毛嫌いする電力が混じっていないと本当に信じているのか?

いや~、電力事情だけでも闇って深いですね。

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